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| articles:matrix [2021/06/08 11:24] – [直交行列による参照座標系の変換] Takashi Suehiro | articles:matrix [2023/01/30 11:55] (現在) – [直交行列と直交座標系] Takashi Suehiro | ||
|---|---|---|---|
| 行 9: | 行 9: | ||
| ===== 直交行列と直交座標系 ===== | ===== 直交行列と直交座標系 ===== | ||
| - | 直交行列とは以下を満たす行列のことである. | + | 一般的に直交行列とは以下を満たす行列のことである. |
| $$ | $$ | ||
| | | ||
| $$ | $$ | ||
| - | ここで$ I $は単位行列, | + | ここで$ I $は単位行列,これは |
| - | $$ | + | |
| - | I = \left( \begin{array}{cc} 1 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 0 \\ 0 & 0 & 1 \\ \end{array} \right) | + | |
| - | $$ | + | |
| - | である. | + | |
| - | これは | + | |
| $$ | $$ | ||
| A^{-1}=A^\mathrm{T} | A^{-1}=A^\mathrm{T} | ||
| $$ | $$ | ||
| ということであり,行列$ A $の転置行列$ A^\mathrm{T}$が逆行列$A^{-1}$になっていることがわかる. | ということであり,行列$ A $の転置行列$ A^\mathrm{T}$が逆行列$A^{-1}$になっていることがわかる. | ||
| + | |||
| + | ロボットの働く環境の空間的記述には主に3次元の直行行列を扱う.その場合, | ||
| + | $$ | ||
| + | I = \left( \begin{array}{cc} 1 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 0 \\ 0 & 0 & 1 \\ \end{array} \right) | ||
| + | $$ | ||
| + | である. | ||
| ここで$ A $を以下のように3つの縦ベクトルで表現すると, | ここで$ A $を以下のように3つの縦ベクトルで表現すると, | ||
| 行 42: | 行 43: | ||
| $$ | $$ | ||
| であり,$ \boldsymbol{e}_x $, $ \boldsymbol{e}_y $, $ \boldsymbol{e}_z $ は正規直交基底となっている. | であり,$ \boldsymbol{e}_x $, $ \boldsymbol{e}_y $, $ \boldsymbol{e}_z $ は正規直交基底となっている. | ||
| - | つまり直交行列は三次元直交座標系の座標軸を並べたものであり,これを用いて座標系の姿勢を表現することができる((基底ベクトルの一つの符号を反転させることで鏡像変換,つまり右手系と左手系の変換もできるが,複雑になるのでここでは回転変換のみを考える.)). | + | つまり3x3の直交行列は三次元直交座標系の座標軸を並べたものであり,これを用いて座標系の姿勢を表現することができる((基底ベクトルの一つの符号を反転させることで鏡像変換,つまり右手系と左手系の変換もできるが,複雑になるのでここでは回転変換のみを考える.)). |
| 行 113: | 行 114: | ||
| $$ | $$ | ||
| であることが確認できる. | であることが確認できる. | ||
| + | |||
| + | ==== 射影としての解釈 ==== | ||
| + | 式(6)に示したように逆変換は転置行列になっている.これを式(2)に当てはめて考えると, | ||
| + | $$ | ||
| + | ^1\boldsymbol{v} | ||
| + | $$ | ||
| + | $$ | ||
| + | = | ||
| + | \left( \begin{array}{c} | ||
| + | ^2\boldsymbol{e}_{1x}^\mathrm{T} \\ | ||
| + | ^2\boldsymbol{e}_{1y}^\mathrm{T} \\ | ||
| + | ^2\boldsymbol{e}_{1z}^\mathrm{T} \end{array} | ||
| + | \right) | ||
| + | {^2\boldsymbol{v}} \tag{7} | ||
| + | $$ | ||
| + | これは座標系$ \Sigma_2 $1からみた座標系$ \Sigma_1 $の座標軸と座標系$ \Sigma_2 $のベクトルとの射影(内積)を計算することで | ||
| + | 座標系$ \Sigma_1 $からみたベクトルの成分を求めているということを | ||
| + | 表した式になってる.これはこれで理解しやすい解釈となっている. | ||
| + | |||
| ===== 回転行列 ===== | ===== 回転行列 ===== | ||
| 行 132: | 行 152: | ||
| 式(3)のままでは少し理解しにくいので以下のように少し書き換えてみる(図5). | 式(3)のままでは少し理解しにくいので以下のように少し書き換えてみる(図5). | ||
| $$ | $$ | ||
| - | ^0\boldsymbol{v}^{\prime} = {^0A_1}{^1\boldsymbol{v}^{\prime}} = {^0A_1}{^0\boldsymbol{v}} | + | ^0\boldsymbol{v}^{\prime} = {^0A_1}{^1\boldsymbol{v}^{\prime}} = {^0A_1}{^0\boldsymbol{v}} |
| $$ | $$ | ||
| ここで$ ^0\boldsymbol{v}^{\prime} $ と ${^1\boldsymbol{v}^{\prime}} $ は同じベクトルを異なる参照座標系で成分表示したもので,${^1\boldsymbol{v}^{\prime}} $と$ {^0\boldsymbol{v}}$ は同じ成分表示だが異なる座標系のベクトルである. | ここで$ ^0\boldsymbol{v}^{\prime} $ と ${^1\boldsymbol{v}^{\prime}} $ は同じベクトルを異なる参照座標系で成分表示したもので,${^1\boldsymbol{v}^{\prime}} $と$ {^0\boldsymbol{v}}$ は同じ成分表示だが異なる座標系のベクトルである. | ||
| 行 143: | 行 163: | ||
| $$R$$ | $$R$$ | ||
| と表記して区別することも多い. | と表記して区別することも多い. | ||
| + | |||
| + | |||